2023.08.18

食事・栄養

クロレラは生活習慣病予防の効果がある?|摂取量や注意点について

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竹内 久美

産婦人科医/ヘルスコーチ

あなたは、クロレラの効果や摂取量について詳しく理解していますか?サプリやパウダー状の製品を見かけたことはあっても、栄養素などについて知らない方も多いでしょう。

そこでこの記事では、クロレラの効果・摂取量・注意点などを中心に解説していきますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

クロレラの基礎知識

それではまず、クロレラの基礎知識から解説いたします。

クロレラとは?

クロレラは淡水に棲む植物性のプランクトンで、直径3~8μm(ミクロン)のほぼ球形の単細胞緑藻類の一種で、主に湖沼・河川などに生息しています。

クロレラの誕生は何と20~30億年も前で、地球の生命体の原点ともいえる淡水プランクトンで、長い歴史の中いろいろな環境の変化に耐えながら今まで生き残ってきました。

なぜ今まで生き残り続けられたかというと、クロレラには強い繁殖力があり、20~24時間ごとに一つの細胞から4つの細胞分裂が行われるためです。さらに、光合成の能力は他の植物の約数10倍もあり、これらの総合力によりすさまじい繁殖率となっています。

つまり、クロレラは光合成をすることで成長し、20時間で4分裂という驚異的なスピードで細胞分裂を繰り返し増殖していくということになります。

クロレラに含まれる栄養成分

クロレラはとても生命力にあふれ、ビタミン・ミネラル・食物繊維・炭水化物・葉緑素・不飽和脂肪酸、必須アミノ酸を含み、さらに約60%が良質なタンパク質からできています。

これらは人間の生命活動を支えるために必要な栄養素で、人間の身体に有害とされる活性酸素に対抗できる抗酸化作用にも優れています。抗酸化成分としては、ビタミン類・カロテンなどの他にカロテノイドの一種のルテインが多く含まれていることでも知られています。

ルテインは赤血球膜のリン脂質の過酸化を抑制し、脳での物質交換が正常に行われることで認知症予防の可能性があると認められています。またクロレラの持つ葉緑素にも抗酸化作用があることが確認されており、膵炎・肝炎・腎炎などの予防・改善効果や生活習慣病の予防効果などにも期待されます。

クロレラの1日の摂取量目安量

クロレラの1日の摂取目安量は、クロロフィル量で40~300mgとされており、サプリメントで摂る場合は、通常1日2~3粒を複数回に分けて摂ることが推奨されています。

クロレラを多く摂取してしまうと、胃腸が弱い場合はまれに下痢・胃の不快感などの症状が出る場合があります。このような場合の対処方法としては、食後すぐに飲んだり飲む量を減らすなどすることで改善されるでしょう。

また、クロレラは高タンパク質の食品のため、卵・魚のアレルギーと同じようにたんぱくアレルギーによる湿疹・かゆみなどを生じる場合もあるため注意が必要です。

クロレラを含む食品には何があるの?

クロレラは、サプリメント・栄養ドリンク・ゼリー・粉末パウダーなどの形で流通しているのが一般的。粉末パウダーは水溶かして飲んだり、スムージーやヨーグルトなどに混ぜて食べる方が多いです。

クロレラを含む食品の特徴として、ビタミンKの含有量が多くワルファリンの効果に影響を与える可能性があると考えられているため、ワルファリンを摂取している人は注意することが大切です。

他の植物と比べてどのくらい栄養豊富なの?

クロレラには、一般的な緑黄色野菜の10倍以上もの栄養が含まれています。また、クロレラの成長を促進させて細胞を若返らせるクロレラ成長因子を含んでいるため、アンチエイジング効果にも期待が高まっています。

 

クロレラの効果

クロレラを摂取することで期待できる、さまざまな効果について解説していきます。クロレラはスーパーフードと言われるほどバランスよく栄養素を含んだ食品のため、どのような効果があるのか理解を深め、日々の食生活に取り入れてみてくださいね。

生活習慣病の予防

クロレラには、体内の免疫組織のひとつ「マクロファージ」の働きを活性化させ、体の抵抗力を高める効果があります。さらに血中タンパク質である「アルブミン」の値をあげる作用があり、その結果白血球の数を増やせることが最近の研究で明らかになりました。

アルブミンは体内の栄養素を運搬する役割を持っており、それと同時に体内の毒素と結びつくことで中和を促進させる効果があります。一方アルブミンが不足すると肝臓・腎臓の働きが低下し、免疫力が低下するためさまざまな病気にかかりやすくなります。

クロレラに含まれる葉緑素などの栄養素が総合的に働くことで、血圧・血液中のコレステロール値を低下させられるため、生活習慣病の予防を叶えてくれるでしょう。

アンチエイジング

クロレラに含まれる葉緑素には、遺伝子を正常に保つ効果・強力な抗酸化作用があるとされています。抗酸化作用は老化の進行を抑制し、血管機能を守る働きもあり、酸化作用の強い「β-カロテン」や目に効果のある「ルテイン」も多く含まれているため、白内障などに効果が高いことも研究により分かっています。

またクロレラには人間の身体に必要な必須アミノ酸が全て含まれており、非必須アミノ酸もたっぷり含まれているため、年齢を重ねるごとに体内での合成が減少していくアミノ酸もしっかり補えます。

そのため、アンチエイジングの効果及び老化にともなう記憶力の低下・活動性の減退・不安反応などを抑制し向上させる効果も高いことが研究の結果分かっています。

デトックス効果

クロレラに含まれる食物繊維・葉緑素・複合脂質は腸管循環器系に作用し、有害物質の吸収を阻害し、排泄を促進させるデトックス効果が高いことが研究により証明されています。

また、クロレラエキスが有害物質の排泄に有効なこともさらなる研究で明らかになっています。葉緑素・食物繊維は有害物質のダイオキシン・カドミウム・水銀に対するデトックス作用が高いため、摂取することで有害物質を腸内で吸着し排出を促進させることが確認されています。

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クロレラを摂取する際の注意点

クロレラを摂取する際に、どのような点に注意を払うべきなのかを解説いたします。

ワルファリン(抗凝固剤)を服用中の方は控えよう

ワルファリンは、「ビタミンK」とよく似た構造のクマリン誘導体で、肝臓でビタミンKが血液の凝固因子が作られるのを抑制し、血を固まりにくくする薬です。この薬を服用している方は、飲み合わせにより効果が強く現れたり、かえって弱くなってしまったりなどの現象が現れるため注意が必要です。

ワルファリンを服用しているときは、ビタミンKの活性が抑制された状態ですが、この時にビタミンKを多く含むクロレラを摂取すると、ワルファリンと拮抗し作用が弱まってしまうため、ワルファリン服用中の方はクロレラの摂取を控える方が無難です。

また自己免疫疾患を患っている方もクロレラの服用を避けるべきですが、どうしてもクロレラを摂取したいときは必ずお医者さんに相談してから使用するようにしてください。

品質が信用できるものを選ぼう

クロレラといっても、さまざまなタイプが世の中には出回っています。サプリメントにはクロレラのみならず他の成分も配合されている商品もあるため、品質に信用のおけるクロレラ商品を選ぶことが大切です。

特にクロレラは厚い細胞壁を持っているため、そのままでは吸収されにくいという特徴があります。そのため、細胞壁を壊す加工がされているもの、細胞壁が薄い品種を使用したもの、既に細胞壁が細かく壊されているものなどを選ぶと効率よく栄養を摂取できます。

また、クロレラを変質させないように熱・化学薬品を加えていない高品質のものを選ぶことが大切です。

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まとめ

クロレラはスーパーフードとしてさまざまな栄養素がふんだんに含まれた食品ですが、ワルファリンなどの抗凝固薬を服用している方は控えるべき食品でもあります。

またクロレラの細胞壁は大変分厚いため、すでに細胞壁が破壊されているタイプのものを選ぶことで効率よく栄養を吸収できます。ぜひ日々の食生活にクロレラを取り入れ、健康生活を促進させてくださいね。

 

この記事の監修者

竹内 久美 産婦人科医/ヘルスコーチ

 
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