2022.12.20

アレルギー

アトピーの原因とは? |悪化を防ぐためにやめるべき習慣3選

            EARNS
           

鈴木 陽

麻酔科医/抗加齢医学専門医

アトピー性皮膚炎の原因が、「遺伝」だと思っている方は多いのではないでしょうか?

確かに、遺伝も原因の一つですが、何気なく行っている生活習慣が原因になっていることもあります。そこで今回は、アトピー性皮膚炎が悪化するのを防ぐために、やめるべき習慣について解説します。

「もうアトピーに悩みたくない」という方は、最後までご覧ください。

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎とは、アレルギーの原因物質(アレルゲン)が皮膚内に入り込み、かゆみや炎症を引き起こしている状態です。

本来、皮膚にはバリア機能があり、アレルゲンの侵入を防いでいます。しかし、このバリア機能が低下した状態で外からの刺激が加わったとき、アレルギー反応が起こってかゆみや湿疹が現れます。これがアトピー性皮膚炎です。症状が悪化する要因は、人によって異なるので、自分にあった方法で対策を取ることが大切です。

 

遺伝以外のアトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎の症状を改善するためには、まず原因を抑えることが大切です。原因が分かると、改善のために最適な選択ができるようになります。

アレルゲン

アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能が低下したところに、アレルゲンが侵入することで起こります。身近に存在するアレルゲンは、以下の通りです。エアコンをしばらく掃除していない人やペットと一緒に暮らしている人は要注意です。

(例)
 ほこり、カビ、ダニ、ダニの死骸、花粉、動物の毛、食品 など

普段の生活で起こる刺激

皮膚のバリア機能が低下している状態では、普段は何ともないことでも刺激になっている可能性があります。下にその例を挙げているので確認してみてください。

(例)
 汗、衣類や寝具の擦れ、化学繊維、アクセサリー、化粧品、肌の乾燥やひっかき傷、
 日用品(洗剤、柔軟剤、漂白剤、服に残った洗剤)など

免疫細胞の反応

バリア機能の低下した皮膚に刺激が加わると、皮膚近くの免疫細胞が、「刺激がきた」という信号を送るために、ケミカルメディエーターと呼ばれる伝達物質を分泌します。このケミカルメディエーターが、かゆみや炎症の原因です。

ケミカルメディエーターにはさまざまな種類があり、分泌されるタイミングも違うため、かゆみや炎症が長く続くことがあるのです。

ストレス

全身に存在する自律神経には、交感神経と副交感神経があり、2つがバランスを取ることで体の調子を整えています。しかしストレスが溜まり続けると、このバランスが崩れ、交感神経だけが活発に働くようになります。

このバランスの乱れが続くと、やがて身体中の細胞の炎症に繋がります。アトピー性皮膚炎は炎症が皮膚に出ている状態ですので、ストレスも原因の1つと考えられます。寝不足過労でも、ストレスが溜まるので要注意です。

 

アトピー性皮膚炎の症状を軽減するための対策

意外なことにアトピー性皮膚炎には、遺伝以外にも多くの原因があることが分かりました。ここからは、それらの原因に対してどんな対策が必要かをお伝えしていきます。

住環境を綺麗に保つ

皮膚からアレルゲン(アレルギーの原因物質)が入り込むことで、炎症やかゆみが起こるため、生活環境からできるだけアレルゲンを取り除くことも有効です。

ほこりやカビ、ダニなどが部屋に溢れないように、こまめに掃除をしましょう。シーツや枕カバーなども頻繁に洗濯し、清潔に保つと良いでしょう。

衣類の素材を工夫する

アトピー性皮膚炎は肌のバリア機能が低下した状態なので、症状を軽くするために、刺激となる原因を取り除くことは効果的と言えます。特に肌に直接触れる、衣類や寝具には注意が必要です。

化学繊維の肌着を避け、綿製のものに変更するのがいいでしょう。さらにオーガニックコットンなら、製造過程で使用されている薬剤が限られているため、肌への刺激を最小限に抑えることができます。

腸内環境をキレイにする

皮膚の炎症は、免疫細胞が過剰に反応して起こるアレルギー反応です。よって、免疫力を高めることもアトピー性皮膚炎の改善に繋がります。体の免疫細胞の約7割が腸に存在すると言われているため、腸内環境を整えて免疫力を高めましょう。

腸内環境をキレイにするのに、「ファスティング」を取り入れるのもおすすめです。普段、動物性たんぱく質やお菓子をよく食べる人、そして食品添加物や残留農薬などを気にせず食事をしている人は、有害物質を大量に摂取しています。

その結果、臓器に負担がかかり、消化や排泄が追いついていない可能性があります。ファスティングでは、いつもフル稼働だった消化器官を休ませ、消化に使っていた分のエネルギーを代謝と排泄に回すことができます。

https://possim.co.jp/preventive-medicine/uncategorized/1138/

 

アトピー性皮膚炎の悪化を防ぐために辞めるべき習慣

アトピー性皮膚炎の原因と対策をお伝えしてきました。ここからは、アトピー性皮膚炎の悪化を防ぐために、辞めるべき習慣について解説していきます。

オメガ6脂肪酸を過剰に摂る

全身の細胞膜の材料になるなど、私たちの体にとって欠かせない「オメガ3脂肪酸」と「オメガ6脂肪酸」。体内で作られないため食べ物から摂取することが重要です。

この2つのバランスが崩れてしまうと炎症が起こり、アトピー性皮膚炎につながるリスクも高まります。理想のバランスはオメガ6:オメガ3が1:4と言われていますが、現代の食生活では、オメガ6脂肪酸を摂り過ぎている場合が多いです。

そのため、「オメガ6の過剰摂取を抑えてオメガ3を積極的に摂る」ことを心がけましょう。オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸が豊富な食材やアブラを下にまとめているので参考にしてみてください。

オメガ3脂肪酸:魚やアマニ油、エゴマ油など
オメガ6脂肪酸:ごま油やベニバナ油、大豆油、コーン油など

加工食品に頼った食事

便利で忙しいときに重宝する加工食品ですが、ほぼ毎日のように食べている場合は注意です。例えば、材料として使われているお肉は、遺伝子組み換えの飼料で育っていたり、ホルモン剤を投与されて育っていたりします。

また、保存のために添加物が含まれることも多いです。そのため、これらのリスクを少しでも減らすために、自然な素材を食べることを意識するといいでしょう。

ストレスを溜め込む

心理的なストレスや、働き過ぎなどの身体的なストレスによりアトピー性皮膚炎が生じたり、症状が悪化する場合もあります。ストレスにさらされた生活をしがちな人は、ストレスの原因を取り除くのも、アトピー性皮膚炎の改善に繋がります。

 

まとめ

よく、アトピー性皮膚炎は遺伝が原因と捉えられますが、生活習慣の中にも多くの原因が潜んでいます。自分に変えられる部分に着目してみると、改善できることが見えてくると思います。

ぜひ、今回ご紹介した方法を生活に取り入れてみてください。

 

 

この記事の監修者

鈴木 陽 麻酔科医/抗加齢医学専門医

 
EARNS