最近話題になっている「リポソームビタミンC」。美容情報に敏感な方なら、知っていたり使用している人もいるかも知れません。また、何となく知っているけど、何にどう効果があるのか知りたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、話題のリポソームビタミンCがどのようなものなのか、従来のビタミンCとはどのように異なるのかについて解説していきます。また、効果やどんな人におすすめなのかについても解説していきます。
リポソームとは
まずは、リポソームについて解説していきます。従来のビタミンCと大きく異なる点がこのリポソーム。どのような働きを持つものなのか気になるところですよね。
リポソームのはたらき
リポソームとは、細胞膜を形成する主な成分である「リン脂質」によってできている超微細な球状のカプセルのこと。このカプセルは多層構造をしています。この内部に有効成分を閉じ込めることにより、消化液や酸化による影響から保護することができ、成分を人の体に効率的に届けることができます。
リポソームの特徴
リポソームは、膜組成を自由に変えることができます。そのため、drug delivery system(DDS)としての様々な機能を持っています。また、生体由来の脂質を主成分とするため、生体適合性が良く、全身から局所に至る全ての投与ルートが可能とされています。
リポソームによる効果
リポソームは、内部の有効成分を必要とする場所に届けることができるという特徴を持つため、副作用の出現が少ないという側面も持ち合わせています。そのため、医療の分野でも応用されています。リポソームの持つドラッグデリバリーシステムは、がんを始めとする治療効果の研究が数多くなされており、リポソームによってがん組織に薬剤を集積させることで、腫瘍抑制効果が示唆されています。
ビタミンCとリポソームビタミンC
ここからは、従来のビタミンCとリポソーム化されたビタミンCの違いについて解説していきます。
ビタミンCの効果
ビタミンCは、食品に含まれている水溶性の栄養素です。ビタミンCには酸化防止作用があり、酸化ストレスによるダメージから細胞を守るのを助ける働きをします。酸化ストレスは、老化を促進させ、様々な生活習慣病を引き起こす要因になると考えられています。
そして、ビタミンCは体の傷の治癒に必要なタンパク質であるコラーゲンの生成や、食物性食品からの鉄の吸収の促進、病気から体を守るための免疫系が働くための助けの役割も担っています。その他にも、ビタミンCは健康に対し以下のように影響すると考えられています。
がんの予防と治療
果物や野菜からビタミンCを多く摂取する人は、多くの種類のがんの発症リスクが低いと考えられています。ビタミンCは、発がん性物質の形成を制限するほか免疫反応を調整し、抗酸化機能によりがんの原因となる酸化的損傷を減弱すると考えられています。
心血管障害
果物や野菜を多く食べる人は、心血管疾患のリスクが低いと考えられています。心血管疾患の主な原因には、酸化的損傷があげられます。果物や野菜には抗酸化物質が多く含まれており、この摂取量がリスクに影響している可能性が考えられるでしょう。
加齢黄斑変性(AMD)と白内障
加齢黄斑変性症と白内障は、高齢者における視力喪失の原因となる疾患です。そして、これらの疾患の病因にも酸化ストレスが関係している可能性があると考えられています。
一部の研究においては、ビタミンC摂取によりこれらの疾患の発症や進行が予防できると考えられています。
風邪
1日当たり200mg以上のビタミンCの定期的な摂取には、風邪予防効果は認められていません。しかし、ビタミンCの摂取は、極度の運動や寒冷環境に曝される人々、高齢者や喫煙習慣のある人のようにビタミンCの摂取量が極端に不足している人にとっては有効である可能性があるとされています。
また、ビタミンCサプリメントの使用は、風邪の罹患期間の短縮や重症度の改善に効果的であるとされています。これは、高用量ビタミンCの高ヒスタミン効果によるものであると考えられます。しかし、風邪症状の発現後の摂取では効果は得られないようです。
ビタミンCとリポソームビタミンCの違い
従来のビタミンCのサプリメントとリポソームビタミンCの大きな違いは、ビタミンがリポソーム化されているか否かというところです。
厚生労働省では、日本人の食事摂取基準において、成人では1日の推奨量が100mg、安全な上限値が2,000mgと設定されています。また、喫煙者、受動喫煙者、食事に偏りがある人、メンタルヘルス患者、ストレス過多の人、ビタミンの吸収障害や一部の慢性疾患患者などではビタミンC不足になりやすいと考えられています。
しかし、ビタミンCは過剰に摂取すると消化管からの吸収率が低下してしまいます。摂取量が200mg/日までは吸収率が90%なのに対し、1,000mg/日を超えると50%以下になってしまいます。そのため、1,000mg/日以上の摂取は推奨されていません。
つまり、食事や従来の錠剤やサプリメントでビタミンCを多量に摂取しても、吸収される割合はかなり低くなってしまうというわけです。それに対し、リポソーム化されているビタミンCは、消化液や酸化による影響から保護することができます。そのため、ほぼ100%吸収されるというところが大きな違いです。
リポソームビタミンCの飲み方
出典:POSSIM
では、従来のビタミンCとは異なるリポソームビタミンCは、どのように摂るのが効果的なのかについてご紹介していきます。
どんな人におすすめ?
リポソームビタミンCは、以下のような方におすすめです。
・(受動)喫煙習慣がある
・食事に偏りがある
・飲酒の習慣がある
・ストレスを感じる
・疲労感がある
・免疫力を上げたい
・肌の調子を整えたい
・アンチエイジングをしたい
・ビタミンCの点滴を受けることができない
飲み方や飲むタイミングは?
飲み方は商品によって異なるため、商品の用法用量をご参照ください。また、健康食品やサプリメントはあくまで特定の栄養素を補う「食品」のひとつです。サプリメントだけに頼ることなく、普段の生活を整えることも重要です。
POSSIMのサプリメントシリーズのひとつ「ULTRA IMMUNE」は、ティースプーンにすくっていただきそのまま飲む液状タイプです。1日にティースプーン1杯分(4ml)をお飲みいただくだけで、ビタミンA/900mcg、ビタミンC/900mg、ビタミンD/40mcg、ビタミンE/15mg、ビタミンk/120mcgなど、1日に必要なビタミン類を摂取することができます。
リポソーム処方なので、100%体内に吸収され免疫力をサポートしてくれます。詳しくはこちらから。
副作用はあるの?
ビタミンCは、体内で余った分は尿として体外に排出されます。そのため、大きな副作用が出現することはあまりありません。しかし、2,000mg/日以上摂取すると、尿が酸性化し、下痢や吐き気、胃痙攣などが生じることがあります。
また、体内に鉄が過剰に蓄えられるへマクロマトーシスと呼ばれる疾患の患者では、鉄過剰症が悪化し、体の組織が損傷する可能性があります。基礎疾患がある方は、かかりつけ医に相談して使用するようにしましょう。
まとめ
ビタミンCが持つ抗酸化作用は、私たちの体を酸化ストレスによるダメージから守ってくれています。しかし、過剰摂取しても吸収率は悪くなるため、食品やサプリから十分な量を摂るためには、必要量を意識することが必要です。食事や普段の生活習慣からビタミンCが不足しがちな人は、サプリメントや点滴から効率良くビタミンCを取り入れるのも方法のひとつですね。
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