2023.07.20

食事・栄養

ヘンプシードがもたらす驚きの健康効果|注意すべき食べ方や保存方法

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玉井 基弘

歯科医師/ヘルスコーチ

皆さんは、「ヘンプシード」をご存知ですか?ヘンプシードは麻の実で、生育が速く生命力がある一年草です。

古代から3000年近くもの間ずっと人々の暮らしに根付いてきた地救最大規模の農作物であり、食べのものとしてだけでなく生活に必要な繊維・紙・衣類・建材・医薬品を生産する為の重要な産業・持続可能な天然資源として、私たちの暮らしに深く関りのある植物です。

この記事では、そんなヘンプシードの栄養や効果などについて解説していきたいと思います。

ヘンプシードについて

それではまず、ヘンプシードの基本情報について解説していきたいと思います。

ヘンプシードとは?

ヘンプシードは麻の種子で、古くから世界中で雑穀類の一種として消費されてきました。日本でも縄文時代から食されている穀物で、稲・小麦・大豆などとならぶ「八穀」のうちの一つです。

ヘンプシードは身体に必要な多くの栄養素をバランスよく含んでおり、欧米を中心にスーパーフードとして注目を集めています。私たちがよく目にする七味唐辛子の中に入っている、少し大きめの黒い丸い粒がヘンプシードです。

日本に輸入されている産業用ヘンプ由来の「CBD製品」は、大麻取締法により大麻草の茎と種子から抽出された製品のみが合法であるという決まりに即しているため合法です。

ヘンプシードが注目される理由

ヘンプシードはもともと柔らかい種子のため、体内に取り込んでも粉砕・浸水・調理を必要としないばかりでなく、植物性食品のため消化しやすい分、消化器官へのストレスの軽減にもなります。

またヘンプシードは、アレルギー・GMO(遺伝子組み換え作物)などの問題もなく、年齢を問わず子供からお年寄りまで安心して口にできる食物という点でも注目を集めています。

さらにヘンプシードのタンパク質は液体に簡単に混ぜられ、動物性たんぱく質より速く吸収消化されるばかりでなく、低刺激性タンパク質のため安全に食材として利用できる点でもスーパーフードと言われる所以です。

ヘンプシードの主な栄養

ヘンプシードには良質なタンパク質・必須脂肪酸(オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸)・必須アミノ酸・不溶性食物繊維・ビタミン・ミネラル(鉄・銅・亜鉛・マグネシウム)が豊富でいずれもバランスよく含まれています。

では各栄養素の働きを簡単にご紹介しましょう。

①良質なタンパク質

炭水化物・脂質とならぶ3大栄養素の一つで、私たちの生命活動を支えエネルギー源となる大切な成分です。

不足してしまうと、身体の機能を正常に維持できなくなり、タンパク質からできている筋肉・臓器・血液・骨・皮膚・髪などに支障が起きてしまいます。

②必須脂肪酸

必須脂肪酸は人の体内では作ることができない栄養素のため、食べ物から摂取する必要があります。

この栄養素もまた私たちが生きていくためには必要不可欠な栄養素で、厚生労働省・WHO(世界保健機関)が推奨するリノール酸:α-リノレン酸の割合が4:1なのに対しヘンプシードは3:1で、非常に理想的な割合で含まれています。

③必須アミノ酸

必須アミノ酸はタンパク質の材料となる栄養素で、アミノ酸の仲間には体内で合成できる「非必須アミノ酸」と食物を食べることで摂取できる「必須アミノ酸」があります。

ヘンプシードにはいずれのアミノ酸も豊富に含まれており、特に必須アミノ酸は摂取しなければ不足し、不足すると体の機能が衰えていきますし、非必須アミノ酸は体内で合成できるとはいえ、年齢とともに合成できる量が減少していくため結局はいずれのアミノ酸も外部からの摂取が必要になります。

④不溶性食物繊維

ヘンプシードに含まれている食物繊維の大半は、不溶性食物繊維から構成されています。

不溶性食物繊維を摂り入れることで腸内の収縮運動を活発化させ、排泄促進作用・デトックス効果をも期待できるので、積極的に摂取することが大切です。

⑤ビタミン・ミネラル

ビタミンは私たちの体を内部から奇麗にし、美肌作りに繋がる栄養素です。また、ミネラルは私たちの健康を保つために働いている栄養素ですが、人の体内では作ることができません。

もしミネラルが不足してしまうと、骨などの身体の組織を構成したり、体調を整えたりすることができなくなり、さまざまなトラブルが生じます。現代の人の多くは、必須なビタミン・ミネラルを必要な分量を摂取できない人が増えているため、ヘンプシードを上手く活用してミネラル不足を解消する一助にしてみてはいかがでしょう。

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ヘンプシードの健康・美容効果

ここからは、ヘンプシードのすごい効果についてご紹介していきたいと思います。

身体や髪が丈夫になる

ヘンプシードにはビタミンA・ビタミンC・ビタミンEなどのビタミン成分とリノール酸・α-リノレン酸・γ-リノレン酸などの必須脂肪酸が豊富に含まれています。

これらのビタミンは、紫外線・ドライヤーの熱などから髪のダメージを防ぐ効果、活性酸素を抑えて細胞の老化を予防する働きなどがあります。

さらに必須脂肪酸には、頭皮の炎症・アレルギー症状を改善する働きや保湿効果を与え、頭皮や髪の乾燥を抑制する働きもあるため、体や髪が丈夫になるという嬉しい効果が得られます。

便秘が改善される

ヘンプシードには、便秘予防・便秘解消・整腸効果の高い食物繊維と便秘の改善に効果が高いとされているマグネシウムが豊富に含まれています。また、ヘンプシードに含まれる食物繊維のうち約2割が不溶性食物繊維で水に溶けにくい性質をもっているため、それが潤腸通便作用を促す働きがあります。

不溶性食物繊維は腸内でほぼ消化されずに水分を吸収し、もとの大きさの数倍から数十倍に膨張するため、この量が増えると量増しができるとともに、水分を含んだ柔らかい便として排便しやすい環境づくりに貢献してくれます。

生活習慣病予防

ヘンプシードには、オメガ9(オレイン酸)やGLA(γ-リノレン酸)が豊富に含まれています。

オメガ9には善玉コレステロールをそのままキープし、悪玉コレステロールだけを減らす効果があるとされており、生活習慣病の予防につながる効果が期待できます。

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ヘンプシードのQ&A

それでは、ヘンプシードの主な疑問点について解決していきましょう。疑問点と答えを参考にして、ヘンプシードを利用する際の参考にしてくださいね。

どう食べればいいの?

ヘンプシードの味に癖はなくナッツのような香ばしさのある種子で、基本的に生でそのまま食べることもできますし、熱を加えて食べることもできます。すでに粉末状になってパッケージされているものがあるので、サラダやヨーグルトにかければ手軽に摂取できるでしょう。

また、ヘンプシードオイルをドレッシングや和え物にひと匙加えても良いですし、飲み物にプラスするのもおすすめです。

加熱してもいいの?

ヘンプシードは40℃以上に加熱すると、必須脂肪酸の一部の栄養素が壊れやすくなるため、なるべく常温で食べるようにしてください。もし煮込んだお料理の上にかけたい場合は、最後のトッピングとして程よく冷めたタイミングで振りかけるようにしましょう。

保存方法は?

ヘンプシードは光や熱、空気に当たると酸化が進み、劣化してしまうため冷蔵庫で保管するように心がけてください。一度開封したヘンプシードは、約2ヶ月を目安に食べきるようにしましょう。食べ切れる自信がない場合は、冷凍保存も可能です。

 

まとめ

ヘンプシードは、私たちの健康を保つ上で必要不可欠な栄養素を多く含んだスーパーフードで、体調を整えるうえでも大切な役割を担ってくれる食品です。

古くから愛されてきたヘンプシードを、ぜひ日々の食生活に取り入れ健康と美の維持に役立ててください。

この記事の監修者

玉井 基弘 歯科医師/ヘルスコーチ

 
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