2024.09.04

食事・栄養

サプリを効果的に活用!|種類や選び方まで解説

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富田 絵美

麻酔科専門医/ヘルスコーチ

サプリメントを摂る習慣はありますか?近年では、日本でもコンビニエンスストアやドラッグストアなど、様々なお店の店頭やインターネットでも購入することが可能です。生活に取り入れている人が増えつつあるサプリメントですが、中には良いと聞いて「なんとなく」使用している方や、効果を実感していない方、抵抗を感じている方もいらっしゃると思います。

今回はサプリメントに関する内容をお届けします。サプリメントとは何なのか、そして期待できる効果や、選び方まで分かりやすく解説していきます。

サプリメントって何?

まずはサプリメントについて正しく知るところから始めましょう。サプリメントに関する基本的なことを簡単に解説していきます。

サプリメントとは

「サプリメント」と聞くと、美容やアンチエイジング、健康の保持増進を目的として使用するイメージが強いと思います。中には、「これを摂っておけば大丈夫」「これがあるから安心」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、まず知っておきたいのはサプリメントは万能薬や特効薬のようなものではないということです。

サプリメントは、薬事法で決められている医薬品とは異なり、きちんとした定義がありません。現状のサプリメントの位置づけとしては「健康食品」の一種で、特定の成分が濃縮された錠剤やカプセル形態の製品のことをいいます。特定保健用食品や栄養機能食品など、厚生労働省によって定義された寄生の下で製造・販売されています。主に普段の食事では足りない栄養素を補うために使用されますが、万能薬や特効薬ではありません。

サプリメントの目的

最近の調査によると、健康食品やサプリメントは、約3割の人が日常的に使用しており、大人だけでなく、高校生、小学生、幼児など、様々な層で使用されています。情報源としては、家族や身近などから得た情報の他、製品の広告、テレビや新聞等の情報が大きくなっていますが、インターネットの普及によりSNSなどによる情報も増えている可能性が高いと思われます。そのため、店頭での購入の他、インターネット等を介して購入する人も増えています。

サプリメントを使用する目的は、人によってそれぞれです。健康、栄養成分の補給、疲労回復、ダイエット、病気の予防など多岐に渡ります。しかし、サプリメントは薬ではなく、即効性のある効果を期待することはできません。長期的な健康維持をサポートする手段として考えるべきです。また、使用する上で、サプリメントがどのようなものか理解しておくことが大切です。

 

サプリメントの効果

サプリメントの基本を理解した上で、次はサプリメントの種類やサプリメントに期待できる効果について解説していきます。

サプリメントの種類

サプリメントと言っても、実は含まれている栄養成分によって3種類に分類され、さらに、原料により2種類に分類することができます。

成分による分類

【ベースサプリメント】
ベースサプリメントとは、体の基礎を作るために必要な成分を含んだサプリメントのこと。不足すると健康の維持に影響を及ぼす成分で、アミノ酸、ビタミン、ミネラル、食物繊維、DHA、EPAなどがあります。

【ヘルスサプリメント】
ヘルスサプリメントとは、美容や健康維持、免疫機能のサポートを目的としたサプリメントのこと。カテキン、ローヤルゼリー、プロポリス、イソフラボン、青汁などがあります。

【オプショナルサプリメント】
オプショナルサプリメントとは、体調を整えたり、健康増進を目的として使用されるサプリメント。普段の食事では摂るのが難しい成分を補う目的などで使用され、ウコン、マカ、グルコサミン、ブルーベリー、ハーブなどがあります。常用している薬がある方は、かかりつけ医に相談して使用しましょう。

原料による分類

【天然原料】
主に野菜、果物、魚介、酵母などから抽出された天然由来の原料を使用しているもの。天然原料は、吸収率や体内での働きの面で優れています。食べ物に近いというメリットがありますが、価格が高く濃度が低いというデメリットがあります。また、食物アレルギーがある人は由来原料に注意が必要です。

【合成原料】
人工的に分子の構造を変化させて作られた合成原料を使用しているもの。天然原料に比べて安価で高濃度というメリットがあります。しかし、不要な化学物質の混入や過剰摂取のリスクもあります。

それぞれの吸収率や効果は成分や体質によって異なります。選択する際は原料が何由来かは、成分表を見て確認しましょう。

サプリメントの摂取方法

サプリメントを使用する場合、正しい摂り方が知りたいですよね。基本的には、パッケージに書かれている表記を目安にすることが大切です。サプリメントは、あくまで普段の食事を補うものです。そのため、必要以上に方法や時間などを気にする必要はありません。しかし、タイミングや方法を知っておくことで、より効果的に摂ることができる可能性があります。

お茶やコーヒー、牛乳、ジュースなど他の成分が含まれた飲み物より、ぬるま湯など他の成分が含まれていないものがおすすめです。また、空腹時に摂ると消化液の影響を受けやすいため空腹時は避けるのがベターです。

サプリメントの注意点

サプリメントは、即効性のある薬とは異なるものです。変化や効果を感じないからといって過剰に摂らないようにしましょう。間違った使用方法をすると、副作用が出現する可能性もあります。また、常用している薬がある人は、独断でサプリメントを使用しないようにしてください。成分によっては相互作用が起こる可能性があるため、必ずかかりつけ医に相談して使用しましょう。

 

サプリメントの選び方

いざサプリメントを試してみたいと思っても、どのように選べば良いかわからない方も少なくないと思います。最後はサプリメントの選び方を簡単に紹介します。

悩み・症状で選ぶ

まずは自身の不調や悩み、気になる症状に合ったものから選ぶのがおすすめです。睡眠の質が悪い、便秘がち、肌や髪がパサつく、疲れがとれないなど、気になる悩みや症状をピックアップした上で、まずは自身の生活習慣を振り返ってみましょう。生活リズムや食事・運動・睡眠などの日常生活を見直して改善できるようであれば、必ずしもサプリメントが必要ではないかもしれません。不足している栄養素が明確な場合のみサプリメントの利用を考えるべきです。

品質で選ぶ

選ぶ際に気になるのが価格帯。サプリメントの価格は安価なものから高価なものまでピンキリです。合成原料は比較的安価であり、天然原料は比較的高価になる傾向があります。また、注意したいのが添加物です。選ぶ際は、余分な添加物(増量剤、着色料、甘味料、香料、保存料)が含まれていないもの、もしくは少ないものを選ぶようにしましょう。また、製品がGMP(適正製造規節)の基準に従って製造されているかを確認するのも良いでしょう。

成分で選ぶ

不足しがちな成分から選ぶのも良いでしょう。日本人は、たんぱく質、食物繊維、ビタミン7種、ミネラル5種が不足しがちです。自身の食事内容を振り返り、どの栄養素が不足している可能性があるか理解してからサプリメントを選びましょう。普段の食事が麺類、パスタなど粉物や炭水化物に偏っている方は肉や魚などタンパク質が不足しているかもしれません。また、レトルト食品や冷凍食品など手軽に摂れるものに頼りがちな方や便秘がちな方は、食物繊維やビタミン、ミネラルが不足している可能性があります。

その他、美容目的の方は、ビタミンやコラーゲン、妊活中の方は亜鉛やマカや葉酸などもおすすめです。更年期や閉経後の方はエクオールやイソフラボンなどの成分も良いでしょう。

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まとめ

少しずつ浸透してきているものの、まだまだ抵抗があったり選び方が分からないと感じている方も多いサプリメントですが、サプリメントは食品に近いものとして位置付けられ、適切に選べば健康維持や特定の栄養補給に役立ちます。また、サプリメントにも色々なものがあるということがお分かりいただけたと思います。本記事が、サプリメントの選択に際して役立つ情報を提供できれば幸いです。適切なサプリメントの選び方を理解し、健康的な生活をサポートしましょう。

この記事の監修者

富田 絵美 麻酔科専門医/ヘルスコーチ

 
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