2023.05.23

食事・栄養

ココアの健康効果と美味しさを引き出す飲み方|豊富な栄養も解説!

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玉井 基弘

歯科医師/ヘルスコーチ

ココアは嗜好品として幅広い世代から人気のある飲み物ですが、実はココアの魅力は味だけではなく美容や健康にも効果的な栄養素を多く含んでいることをご存知でしょうか?

この記事では、ココアがもたらす健康効果やおすすめの飲み方について詳しくご紹介します。ココアの効果について知り、ぜひ健康増進のための参考にされてください。

ココアについて知ろう

ココアの基礎知識についてご紹介します。健康的に飲むための摂取量の目安やおすすめのタイミングについてもご紹介していますのでぜひチェックしてみてください。

ココアとは?

ココアの原材料は「カカオ豆」で、カカオ豆はカカオマスという木の種子から作られています。この種子を発酵させて乾燥したものがカカオ豆となります。カカオマスにはカカオバターというものを含んでおり、それらを除去したものがココアになるのです。

ココアの種類

ココアは主に2種類あります。どのような違いがあるのか特徴についてご紹介します。

ピュアココア

不純物が含まれていないカカオ100%のパウダーです。砂糖や添加物が含まれていない分、甘味がないため少し苦みを感じますが純粋なココアの味を楽しむことができます。濃厚であり栄養成分が高いのが特徴です。

デメリットは濃厚な分、水に溶けにくく何かに混ぜて使用する際には粉っぽくなることがあるので注意が必要です。

ミルクココア

ピュアココアに砂糖や乳製品を混ぜたものです。乳化剤が含まれているため水にも溶けやすく簡単に美味しいココアを飲むことができます。甘みがあり飲みやすくて美味しいですが、その分添加物が入っているためカロリーや糖質が多くなります。

嗜好品として飲用する分は問題ないですが、健康目的で継続的に飲用する場合には飲み過ぎないようにしましょう。

ココアの適切な1日の摂取量

ココアは嗜好品として扱われているため明確な摂取量の基準はありませんが、より効果的なおすすめの摂取量の目安として、1日に1杯程度、純ココアで5〜10g程度の摂取が望ましいとされています。

即効性があるものではないので、一時的ではなく毎日続けて飲用することが効果を感じるためにも重要なポイントとなってきます。

ココアを飲む適切なタイミング

ココアは入眠時間の1〜2時間前に飲むのがおすすめです。なぜならココアに含まれているテオブロミンという物質が、神経を落ち着かせリラックス効果を作り、睡眠の質を高めてくれるからです。そうすることで心身共に休息がとれ、疲労回復にも繋がります。

ココアに含まれている栄養素を効果的に発揮させるためにはタイミングも重要です。いつ飲んでも問題はないですが、健康目的で飲み始める場合は意識してみてください。

 

ココアの栄養と健康効果

ココアの持つ栄養素や効果について詳しく解説していきます。

若返り効果

ココアには、「カカオポリフェノール」という物質が豊富に含まれています。カカオポリフェノールとはポリフェノールの一部であり、主な特徴は体内への吸収率が高く心血管系に作用しやすいことにあります。動脈硬化などに効果的な抗酸化作用を持っているため、生活習慣病予防にも効果的であると言われています。

ココアによる健康効果のさまざまな研究結果が発表されていますが、実際にカカオポリフェノールによって高血圧や心疾患系の症状が一部改善または緩和されたという報告もされています。

ポリフェノールのもう一つの特徴は、強い抗酸化作用によるアンチエイジング効果です。美容や健康を維持するためには欠かせない成分とも言われています。積極的に取り入れることで体内から細胞を活性化し、ターンオーバーの促進が行われることで、肌や髪にも効果を発揮します。

腸内環境が整う

若返り効果だけではなく、食物繊維も豊富なココアは便通の改善にも効果的です。食物繊維とは、主に体内で分解、吸収されやすい水溶性食物繊維と、吸収されにくく直接腸に作用し便通を良くする働きを持つ不溶性食物繊維の2種類があります。

ココアには、リグニンという不溶性食物繊維が豊富に含まれているため、便秘に悩んでいる方や腸内環境を改善させたい方にはおすすめの成分です。その他にも、リグニンは便通の改善だけではなく、血圧やコレステロールの低下にも作用しており生活習慣予防にも効果的な物質であると言われています。

心身のバランスを保つ

ココアには、必須ミネラルが豊富に含まれています。必須ミネラルとは健康を維持するためには欠かせない5大栄養素の一つです。体内で生成することができない物質のため、食事から摂取しなければいけません。

ミネラルの主な特徴は、基礎代謝や新陳代謝などのエネルギー代謝の促進、人間の臓器や細胞の活性化を促し骨格の強化といった健康を維持するためには欠かせない重要な役割を担っています。主に、ココアには必須ミネラル16種類のうち8つの栄養素が含まれています。

ココアに含まれる8つの成分の具体的な特徴についてご紹介していきます。

①カリウム
体内の水分バランスを調整し不要な水分の排出をすることで血圧や脳血管系の健康を維持する役割を持っています。

②マグネシウム
細胞の活性化を図りエネルギー源となります。骨の強化により骨粗鬆症予防にも効果的な物質です。

③カルシウム
骨や歯の強化、エネルギー代謝に関与します。

④リン
主に骨形成や腎臓での代謝に関与しています。

⑤ナトリウム
体内水分バランスの維持、カリウムと共に働き、人間にとって適度な水分量に調整する役割があります。

⑥鉄
酸素の運搬による呼吸の安定、貧血予防、認知機能低下の予防に効果的です。

⑦亜鉛
味覚や嗅覚の維持、皮膚や臓器にも関与しており重要な栄養素です。

⑧銅
鉄の代謝を促進させ効果を促します。銅が不足することにより貧血を引き起こしている方に対し、治療の一貫としてココアを使用したという報告もされています。

エネルギーの源をつくる

ココアには、エネルギー源となるパルミチン酸ステアリン酸オレイン酸がそれぞれ含まれています。これらは脂肪成分の一種であり、ココアに含まれてはいるもののそれぞれが相互に作用を発揮しコレステロールなどの代謝を促しているため、効率的にエネルギー源を供給することができるようになっています。

 

ココアの美味しさと健康効果を引き出す飲み方

ココアは他の食品との相性も良いためさまざまな飲み方を楽しむことができます。その中でもより健康に効果的なおすすめの飲み方をご紹介します。

ミルクをたっぷり入れる

ココアとの相性が非常に良いミルクは牛乳を使用することが多いですが、アーモンドミルクやオーツミルクなどの乳製品ではない植物性ミルクの使用がおすすめです。

アーモンドミルクに含まれるビタミンEや不飽和脂肪酸もココアと同時に摂取することができるため、低カロリーでより効果的にココアを楽しむことができます。

ココナッツシュガーで甘みをプラス

ピュアココアは不純物を含んでいないため甘さはなく、苦みを少し伴います。甘味が欲しい場合は砂糖を使用しがちですが、人工甘味料は糖分が高く取りすぎると悪影響を及ぼします。

できるだけ天然甘味料であるココナッツシュガーや黒糖、蜂蜜などの自然甘味を利用して健康的な甘味を摂取するようにしましょう。

スパイスで体ポカポカ

生姜とシナモンが持つ血行促進作用で、冷えの改善を図ることができます。生姜は加熱するとより効果的になるため、温かい白湯に加熱して溶かした生姜とココアを混ぜて飲用することをおすすめします。冷え性に悩まれている方に特におすすめの飲用方法です。

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まとめ

ココアは冬の寒い時期に好まれることが多い飲み物ですが、必須ミネラルも多く含んでいるため夏の暑い時期の脱水予防にも効果的です。季節を問わず手軽に栄養素を取り入れることができる飲み物ですので、ぜひ健康のために何か始めてみたいという方は試しに日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

玉井 基弘 歯科医師/ヘルスコーチ

 
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