
「今まで色々なダイエットを試してきたけれど、長続きしない」
「ダイエットを始めたい気持ちはあるけれど、色々な方法があり過ぎてどれを行えばいいか分からない」
など、このような悩みを持っている方は少なくないのではないでしょうか?
この記事では、ダイエット中の食事を解説するととともに、ダイエットを成功させるための秘訣をお伝えしていきます。ダイエット初心者の方も経験者の方も、ぜひ正しいダイエットの食事方法を学んでください。
ダイエットに効果的な食事の摂り方とは?
ここでは、ダイエットの効果を最大限に発揮するための「食事の摂り方」について解説していきたいと思います。
食事は「運動したあと」がベスト!
ダイエット中、食事を運動する前に摂ってしまうことはありませんか?そのような方は、なるべく運動したあとに食事を摂るようにしてください。その理由は、食事を摂ったあとの体内では上昇した血糖値を抑えるために「インスリン」が分泌されます。このインスリンが分泌されている状態では、脂肪は燃えにくい状態になっているのです。
さらに、運動後に食事を摂った方が、運動により失ったエネルギーを補充することができます。ここで気をつけていただきたいのは、食事は運動の2時間後に摂るのが良いということです。なぜかと言うと、まずは脂肪を燃焼させることを優先してほしいからです。
先に食事してしまうと、食事を消化することにエネルギーが使われてしまいます。なので、脂肪燃焼にエネルギーを使ったあとに、食事から栄養を補給するという流れが理想的なのです。
空腹時の食事に気をつけて!
運動したあとは体の吸収が良くなっているため、質の悪いアブラや砂糖を多く含む食品を食べることは避けてください。例えば、揚げ物やファーストフード、甘いパンやお菓子、甘いジュースなどです。
体が喜ぶ食事としては、新鮮なサラダに低脂肪なチキンやゆで卵をトッピングして、MCTオイルやオリーブオイルと少量の塩をかけたもの。炭水化物を食べたいときは、小麦から作られたパスタやパンより、玄米などの米を選んでください。タンパク質中心ではなく、野菜・炭水化物中心の食事を心がけてください。
バランスの良い食事を心がける
運動をしているからと油断したり、ダイエットに効くとされる食品だけを毎日食べるという偏った食生活は逆効果です。偏った食事は腸内細菌のバランスを乱し、腸内環境が悪化する原因になってしまいます。
それが、便秘や下痢などのお腹の不調を引き起こし、新陳代謝を低下させることにつながります。ダイエットにおいて、代謝を下げることは避けるべきです。
そのため、良い影響を及ぼす腸内細菌が増える食材を理解し、それらを意識的に摂りながら多様な食材を食べることが大切になってくるのです。
ダイエットの効果を最大に!おすすめの食材
ダイエットの効果を引き出してくれる、おすすめの食材をご紹介いたします。
スッキリ排泄を促す!食物繊維を含む食材
ダイエットを成功させるために、何より重要なことは「排泄」です。何を食べるかも大切ですが、まずは不要なものを体内から出すことの方が肝心です。便秘や下痢だったり、お腹の調子が優れない方は、まずは不調を改善することから始めましょう。そのために摂っていただきたいのが、「食物繊維」を多く含む食材です。
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は水に溶けやすく、水に溶けるとゼリー状になります。小腸での栄養素の吸収の速度を緩やかにし、食後の血糖値の上昇を抑える効果があります。また、コレステロールを吸着し体外に排出することで、血中のコレステロール値も低下させます。
さらに、ナトリウムを排出する効果もあるので、高血圧を予防する効果もあります。食物繊維は低カロリーで肥満の予防にもなるので、糖尿病、脂質異常症、高血圧、動脈硬化など、さまざまな生活習慣病の予防に効果があります。
不溶性食物繊維
水に溶けにくい不溶性食物繊維は、水分を吸収して便の容積を増やしてくれます。便が増えると、大腸が刺激されることで蠕動(ぜんどう)運動が活発になり排便を促します。有害物質を吸着させて便と一緒に体の外に排出するため、腸管をお掃除してくれる役割があります。
食物繊維の摂取目標量は、成人男性で20g/日以上、成人女性で18g/日以上となっています。以下の表を参考にしながら、食物繊維を毎日の食生活に取り入れてみましょう。
■食物繊維を多く含む食品一覧
食品名 | 摂取量(g) | 水溶性食物繊維(g) | 不溶性食物繊維(g) |
おから | 70 | 0.3 | 7.8 |
とうもろこし | 200(1本) | 0.6 | 5.6 |
枝豆 | 100 | 0.4 | 4.6 |
ごぼう | 80 | 1.8 | 2.7 |
さつまいも | 200 | 1.8 | 3.6 |
ブロッコリー | 100 | 0.7 | 3.7 |
かぼちゃ | 100 | 0.9 | 2.6 |
モロヘイヤ | 60 | 0.8 | 2.8 |
ほうれん草 | 100 | 0.7 | 2.1 |
納豆 | 40(1パック) | 0.9 | 1.8 |
切り干し大根 | 10 | 0.4 | 1.7 |
ニラ | 80 | 0.4 | 1.8 |
エリンギ | 50 | 0.2 | 2.0 |
むくみを解消!塩分を排出するカリウムを含む食材
塩分(ナトリウム)は、体内の水分量を増やし体重が増加する原因になります。そのナトリウムを体外に排出する働きがある成分が、「カリウム」です。カリウムは、腎臓でナトリウムの再吸収を抑制して、尿への排出を促進してくれます。
ただし、腎臓が悪い方はカリウムを摂りすぎると、怖い不整脈が起こることがあるので逆に控えましょう。また、カリウムはとても水に溶けやすいので、「茹でる」「煮る」などの調理を行うと溶け出してしまいます。
なるべく、「生のまま」か「焼く」「蒸す」などして食べるか、カリウムが溶け出した「煮汁」も摂るなど工夫しましょう。以下の表を参考に、素材のまま食べられるサラダや、汁ごと食べるスープなどに活用できる野菜や果物などを積極的に食事に取り入れてください。
■カリウムを多く含む食品一覧
食品名 | 摂取量(g) | カリウム(g) |
納豆 | 100g(1パック) | 660mg |
アボカド | 60g | 432mg |
絹ごし豆腐 | 300g(1丁) | 420mg |
春菊 | 80g | 368mg |
バナナ | 100g | 360mg |
キャベツ | 130g(生2枚) | 270mg |
枝豆 | 45g | 266mg |
りんご | 200g | 220mg |
キウイフルーツ | 70g | 203mg |
きな粉 | 10g | 190mg |
わかめ | 3g | 156mg |
鶏ささみ | 40g | 110mg |
生卵 | 60g(1個) | 70mg |
参考:五訂日本食品標準成分表
ダイエット成功のための4つの秘訣
ダイエットを成功させるための「秘訣」をご紹介していきます。ぜひ、これらも意識して効率的にダイエットを行ってください。
悪い習慣をやめる
ダイエットを成功させるために、まず大切なことは「悪い習慣」をやめることです。どんなに良い食材を食べて、運動を行っていても、悪い習慣をやめることができなければ美しく痩せることはできません。
悪い習慣とは、主に以下のような行為を指します。
- 運動不足
- 外食が多い
- タバコを吸う
- 睡眠時間が短い
- お酒をよく飲む
- 野菜をあまり食べない
- 甘いお菓子やジュースが好き
- ファーストフード、揚げ物が好き
心当たりのある方は、この逆の行動をとることを意識しましょう。何をするかより、「何をやめるか」に焦点を当ててください。
ダイエットは、悪いものを出すことから始まります。
食事だけでなく、運動もする
ダイエットを成功させるポイントとして、忘れてはいけないこと。それは、「食事だけ」でダイエットをしようと思わないことです。運動をして筋肉量をつけることで、代謝が上がり痩せやすい体を作ることができます。
とくに脂肪を燃焼するために効果的なのは、「有酸素運動」です。有酸素運動とは、酸素を使って脂肪を燃焼させる運動のことです。例えば、ウォーキングやサイクリング、ゆっくりした水泳など、軽〜中程度の負荷を継続的にかけるタイプの運動です。
ダイエットは継続することが大切なので、体を追い込むハードな運動よりも、自分に合ったレベルの運動を長く続けることを考えましょう。また、息を切らすほどの運動は「活性酸素」が分泌されて、老化を早める原因になります。
たくましい筋肉をつけたい、スポーツで成果を挙げたいといった目標がない限りは、ウォーキングなどの息が上がらない運動の方が美しくダイエットできるでしょう。
水はたっぷり飲む
水を適切に摂ると、体の代謝をスムーズにしてくれる効果が期待できます。「栄養の運搬」や「老廃物の排出」は血液によって行われますが、血液の半分以上を占める血漿(けっしょう)は、約9割が水分です。そのため、水分が不足すると血流が悪くなり、代謝が正常に行われなくなってしまいます。
代謝が悪くなると、体内に老廃物が溜まりやすく、汗もかきづらい体質になり、ダイエットに悪影響を及ぼします。また、十分な水分摂取は便をやわらかくしてくれて、排便を促し便秘解消につながります。
1日に、2〜2.5ℓのお水を飲むようにしましょう。このとき、コーヒーやアルコールは水分に含まないのでカウントしないでください。なるべく、お水を飲んだ方が肌もキレイになるなど美容効果も期待できます。
しっかり睡眠をとる
睡眠をとることにより、「成長ホルモン」が分泌されます。成長ホルモンは美容・健康にとって非常に重要で、ダメージを受けた細胞の修復・再生、肌のターンオーバーの正常化を促すなど、アンチエイジングに欠かせないものです。
この成長ホルモンは、夜22時〜夜中2時の間しか分泌されず、その後たとえ10時間寝ても、20時間寝ても分泌されません。睡眠のサイクルが狂うと、新陳代謝が低下し太りやすくなるだけでなく、肌荒れや心の不調も招いてしまうので睡眠はあなどれません。
また、睡眠中には食欲抑制効果のあるホルモン「レプチン」も分泌されています。しっかり睡眠をとることができていれば、レプチンの分泌が高まりダイエットに効果的ですが、逆に睡眠不足だと食欲を増進させるホルモン「グレリン」の分泌を促してしまいます。
そのため、睡眠は十分にとり、ホルモンをしっかり分泌させることがダイエットの近道になるのです。
まとめ
ダイエットにおいて大切な食事を摂るタイミングや、どんな食材が効果的かを解説してきました。極端に食事量を制限したり、ダイエットに効くとされる食材ばかり食べることは、短期間で減量できたとしても長く続けていくことは危険で難しいでしょう。
美しく健康的な体をキープするためには、多様性を持って食べることが重要です。バランスの取れた食事と併せて、運動や睡眠などのライフスタイル全般を見直し、無理のないダイエットを継続していきましょう。